製造業
製造業では、早い段階から3Dプリンターの導入が進んでおり、金型の製造などで活用されています。その他に、メンテナンスや作業の補助治具として使い道を広げている企業もあります。
また、試作品の製作に3Dプリンターを用いる企業も、少なくありません。例えば、家電メーカーで試作品製作に取り入れた場合、完成までに要する時間とコスト削減につなげることが可能です。
個人ユーザー
3Dプリンターはさまざまな種類がありますが、熱溶解積層方式の3Dプリンターは個人でも手に入りやすい価格帯です。そのため、近年では個人で利用するケースも増えてきました。
さまざまな研究機関や普段から3Dを扱っている個人ユーザーが3Dデータを発表し、それがきっかけとなって個人でグッズを製作する人も増加しています。これには、DIYへの関心の高まりも影響しているのでしょう。
なかには、携帯ホルダーや便利グッズなど、3Dプリンターを使って独自のデザインやアイテムを製作・販売することで、副収入を獲得する人も増えています。

教育関係
教育分野においても3Dプリンターの導入が進み、中学・高校・大学などの教育機関で使われています。
授業で取り入れる場合の使い道としては、生物や物体の構造を理解するためのツールとして使われたり、デザインの授業で立体造形物を取り扱ったりするなど、幅広く活用されています。
小学校の算数では、2次元でイメージすることが難しい円錐や三角錐、円などを立体にして説明することで、図形の苦手意識克服に役立っているようです。算数だけでなく、図画工作や美術でも有効活用されています。
思い描いたものが3Dで形になる体験をすることで、子供たちがものづくりへの興味関心を持つようになるでしょう。また、これまで平面でとらえていたものを立体的な造形物にすることで、理解力が向上するという効果も期待されています。
建築設計
建築設計では、建築模型の製作に3Dプリンターが活用されており、海外を中心に建築物そのものを製作する建設用3Dプリンターも活用が始まっています。海外では、住宅やオフィスビルの建築などで3Dプリンターが使われています。例えば、ベルギーでは巨大な3Dプリンターを使い、世界初の2階建て住宅を建築しています。
施工費用が安価で済むだけでなく、施工時間が圧倒的に短縮されて人が手を加える労力も格段に減少するので、材料費や人件費の削減も可能です。
日本は地震が多く、建築物の強度や使用する素材、工法はあらかじめ定められているので、3Dプリンターでの建築は難しいといわれています。しかし、3Dプリンターで使える材料を開発している日本企業が増えているため、日本でも建築の一部に取り入れられる日が来るでしょう。
医療関係
医療関係では、特に歯科医療や歩行補助具・治療用具の制作、手術前のシミュレーションなどで、3Dプリンターの活用事例が多数あります。
歯科医療の場合、総入れ歯の義歯の製作には相当時間がかかりますが、3Dプリンターを導入することにより、数時間での製作が可能です。入れ歯以外にも、被せものや詰めものなど、さまざまな歯科技工物が3Dプリンターを使って製作されています。一人ひとり違った形の歯科技工物をカスタマイズ生産できるため、海外で3Dプリンターの活用が最初に広まったのが歯科医療の分野です。
医療機器としては、特に医療インプラントといわれる人工骨(大腿骨、脊椎、骨接合材など)にも利用されています。また、医療用モデルとして脳・肝臓などの臓器を3Dプリンターで製作することで、手術で切る場所や腫瘍の取り出し方をイメージしやすい形で説明が可能です。
最近では、3Dプリンターでシリコン製の人工心臓を作る研究も進んでいるため、3Dプリンターで人工心臓が作られる日も、そう遠くないかもしれません。
玩具
安価な機種が販売されて家庭でも気軽に購入できるようになり、3Dプリンターを楽しむ人も増えてきました。すでに作成されたデータを入力すれば、子供用の玩具を製作するのも容易です。実際に、無料で配布されているデータをもとにして、立体パズルなどの玩具を制作している人もいます。
また、フィギュアも無料で3Dデータが配布されているものもあり、3Dプリンターを使えば短時間で製作が可能です。写真からミニチュア3Dフィギュアを製作するサービスもあり、3Dプリンターは積極的に活用されています。
航空宇宙業界関係
航空・宇宙業界では、金属材料や炭素材、高機能性樹脂材料など数多くの先端素材が使用されています。複雑な形状の部品も多いので、複雑な形状のものでも製作可能な3Dプリンターとは相性が良いようです。
すでに最大手の航空機メーカー製の機材に登載されている新型エンジンには3Dプリントされた部品が300点以上も使用されています。別の大手航空機メーカーでも、客室内などの内装部品や翼の下の支柱部分などの製作に使用され、機体部品の製作に使われるケースも増えてきました。
エンジン部品を3Dプリンターで製作することで、開発から製作にかかる費用の削減や製作期間の短縮、さらにはメンテナンスでの効率化が実現できるでしょう。
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