人手不足は生産現場の大問題の一つです。少子高齢化に加え、製造業不人気によって人材が生産現場に集まりにくくなっています。その際に、導入するCNC工作機械が人手不足の強い味方になってくれるよう、いくつかのポイントがあります。
適切なオプションを選ぶ
CNC工作機械には多数のオプションが用意されており、生産工程に合わせてこれらを組み合わせ、自社に最適な仕様を選択する必要があります。人手不足を助ける力になってくれるオプションを、いくつかご紹介します。
チップコンベア
CNC工作機械は金属を切削する機械なので、加工後には大量の金属の細かい切りくず(「切粉」)が発生します。ふつうは機械の下に差し込まれた容器に落下するのですが、切粉でいっぱいになった際に容器を引っ張り出し、スコップなどで切粉を別の場所へ運搬するのは非常に大変な作業です。チップコンベアは切粉を機外に排出する装置です。チップコンベアの排出口の下にキャスター付きの容器を置いておけば、少ない人数でも短時間で効率よく切粉を処理することができます。
このオプションは、機械の左右もしくは後方にコンベア分のスペースが必要になるので、工場面積を考慮して選択する必要があります。
大容量ツールマガジン
CNCマシニングセンタでは加工内容に応じて、いくつもの工具をATCで入れ替えながら加工を行います。工具が不足したり破損すれば、人間がツールマガジンを操作して、新しい工具と交換する必要があります。従って工具収納本数が多ければ多いほど、工具交換作業を減らすことができます。
30本や40本のほか、メーカーや機種によっては500本を超える工具を同時に収納できるオプションも用意されています。当然ツールマガジンが大きくなればなるほど機械スペースも巨大になるので、予算やスペースを考慮して最適なオプションを選定します。
パレットチェンジャー
多くの横型マシニングセンタ、及び一部の立形マシニングセンタには、プログラムに従って材料を取り付けたパレットを機内と機外で入れ替える装置を選択できるものがあり、これをパレットチェンジャーと呼びます。これによって機内で加工中に、もうひとつの機外のパレットで、材料の取り付け作業と完成品の取り外し作業(両方を合わせて「段取り作業」)を行うことができます。
中には30個以上のパレットを入れ替えられる機種もあり、パレットに材料を取り付けることにより、長時間の無人運転が可能になります。
CAMを活用する
CNC工作機械は長い時間切削させることにより、投資効果を最大限引き出すことができます。従って多くの生産現場は、機械を止めてNC装置でCNCプログラムを入力する時間(非切削時間)を、なるべく短くしたいと考えています。
CAMを活用することによって、パソコン上で生成したCNCプログラムを連続してCNC工作機械に送り、非切削時間の削減に貢献することができます。
産業用ロボットを活用する
CNC工作機械の段取り作業は、従来は人間が時間をかけて行っていたため多額の人件費が発生し、更にCNC工作機械の非切削時間を増加させる要因でもありました。そこで産業用ロボットとCNC工作機械を組み合わせることにより、段取り作業時間を短く、無人化する企業が増えてきています。
CNC工作機械側で加工を終えてから、ロボットへ材料の搬入出の指示を出し、ロボット側で搬入出が終わったらCNC工作機械に次の加工に入る指示を出すなど、CNC工作機械のNC装置と密接に関わるシステムですので、専門のロボットSIerのサポートを受けることもできます。また近年は工作機械メーカーから、CNC工作機械と産業用ロボットを組み合わせたシステムが発売されています。
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